こんにちは、藤原です。
昨晩のニュースには驚きました。「ドラゴンボール」「ドラクエシリーズ」を生み出した日本が誇る大作家「鳥山明」先生が亡くなりました。一方でドジャース大谷翔平選手が日本人初の大型契約を結ぶなど嬉しいニュースも絶えません。語弊を生みかねませんが「その時代に生まれたのであれば享受し楽しむ」その一言に尽きるのかもしれません。たかがスーツ、されどスーツ。弊社では皆様の楽しい時間を共有するべく各スタッフが準備をしております。ぜひご用命ください。
さて本日は先日と同じく連載企画「藤原の脳内#7」と称しまして毎度ながら勝手にファッションに関するものに対してフォーカスを当て、ご紹介する企画ですが本日は創業百年、その特殊な織りから今や世界のトップデザイナーからの注目度も高い伝統格式のあるジャパニーズクラフトマンシップ「葛利毛織」について紐解いていきます。
葛利毛織(クズリケオリ:1912-)一部WEBより引用
日本アルプスのお膝元、長野県から上流する木曽川。一級河川にも認定されている同川の近くに構える葛利毛織は世界的に見ても生地を織る上では優れた土地で日本最大織物産地として知られています。自然豊かなこの「尾州」の地で創業100年、時代に抗うようなクラフトマンシップがそこにあります。
まずは糸を選び。思い描いた糸がなければ製糸工場と特別に作ることもあり、時には出来上がった糸へさらに加工をすることも。糸が出来上がるとまずは経糸の準備を開始。出来上がった糸を生地一反分に割り振って、300個ほどに分けて巻き取っていきます。
最大の特徴は「ションヘル織り」
ションヘル織とは明治大正から昭和初期頃までに主流として使われていたシャトル式織機のことを指します。 ドイツの産業機器メーカー「Schönherr(ションヘル)」の織機をもとに製造されたもので、低速回転でゆっくりと織り上げるため、手織りに近い柔らかな風合いが表現されます。
職人の手作業やその精巧な感覚によって仕上がる生地はウールでありながら決してシワのできない生地へ仕上がり、親子3代で受け継ぐにふさわしい至高のスーツに仕上がります。
いかがでしたでしょうか。
カノニコやロロピアーナといった世界有数のトップブランドが大量生産を可能にする織機を導入する中、いわば逆行する葛利毛織。シャトルにセットする糸は多くても生地の30cm分ほどしか巻くことができない為50mを巻き上げる為に職人が付きっきりでメンテナンスを行いながら、4日かけて一反を織り上げていく製法が類を見ない至高の仕上がりへと昇華します。実は弊社ではクラフトマンシップブランド葛利毛織の取り扱いがございます。ぜひ各生地と比べてみて下さい。