こんにちは、藤原です。
まさに梅雨に入ったと実感する様な寒の戻り、体調を崩しやすい日が続いております。室内外の寒暖差も気になる所ですが目下迫る夏に向けて生地を選ぶ楽しさが勝る今日この頃です。
さて本日の表題は「素材の味をそのまま楽しむジャケット」と称しまして少し思考を変えて柄ではなく素材の味、噛めば噛むほど味が出てくるようなそんなジャケットをご紹介いたします。
MARLING&EVANS
MADE IN ENGLAND
290g/m
WOOL:50% LINEN:50%
「English Summer Tweed」
「マーリンアンドエヴァンス(Marling & Evans)」はイギリス・ハダースフィールドに拠点を置く歴史ある高級生地メーカーです。1782年に設立され、200年以上にわたり英国のテキスタイル産業を牽引してきました。特に伝統的なツイードやカバートなど、英国スタイルのクラシックな生地で高い評価を受けています。(下記一部WEBより引用)


今回中でもご紹介するのは「UNDYED」と呼ばれる無染色コレクション。
UNDYEDの生地は英国羊毛を天然のカラーの糸で生産されており織りの工程に染料や化学物質は使用せず、仕上げ工程でも天然石鹸を使用しています。全ての生産工程が半径5マイル以内の工場で行われ、二酸化炭素の排出量も最小限に抑えられています。環境への負荷を抑えるための生産上の制限をうまく行うことで素材本来の美しさが際立つ生地となっております。


いずれもウールリネンの風合いが存分に発揮されています。「English Summer Tweed」と銘打たれたこちらですがオールシーズンでご着用可能、リネンの程よい清涼感がお楽しみいただけます。
BAIRD McNUTT
MADE IN ENGLAND
320g/m
LINEN:100%
「IRISH LINEN」
1912年アイルランドにて創業した「BAIRD McNUTT」ハイエンド向けのアイリッシュリネンメーカーとして現存する貴重なメーカーとなっております。 多くのリネンメーカーはコットンと同じ生産工程をとりますが、ベアードマクナットはアイリッシュリネンの伝統的な手法を守っており、よって発色や風合いに違いが生まれます。オールドクラシックなリネンを味わえます。

特徴的なのが「ウォッシュドリネン(洗いをかけたリネン)」と言われるソフトでしなやかな風合いが特徴です。以前ご紹介した「SPENCE BRYSON」がハリの強い生地に対してベアードマクナットはウールとは異なる「美しいドレープ」が演出する事が出来ます。


リネンでありながら生地の織り方はドレープが強く出る「ツイル織り」がミソポイント。しなやかで美しい風合いがお楽しみいただけます。強いブランド力を持つブランドではないもののBaird McNuttのリネンは上質なシャツ地やジャケット地として知られておりブルックスブラザーズ、J.Crew、Drake’sなどの名だたるブランドでも採用されています。
いかがでしたでしょうか。
決して華やかさが強いというわけではありませんが素材の味がする。表面に見えるものではなくその奥を楽しむ。こんな生地選びがあっても良いかもしれません。