こんにちは、藤原です。
暖かい日が続いたと思えば寒い日が続く。まだまだ着る服が読めない日が続きますが、オーダー業界においては着々と新作春夏生地を求めてご来店の方が増えてきています。新年度に向けて1着ご検討ください。
さて本日の表題は「藤原の脳内」と称しましてありとあらゆるファッションの世界から独断と偏見でフォーカスしていくこちらの連載企画ですが、本日はファッションのグローバル化の波に抗うフレンチクラフトマンシップブランド「Lutays」についてご紹介いたします。
個人的な意見ですが「ファッションのグローバル化」すなわち「世界レベルでファッションが均一化していく」のが時代の大きなうねりの中で重宝されていく物であると感じています。加速させてたのが「新型コロナウイルス」「SNS」。ファッションにはより機能性を求め、民族衣装に身を包む少年たちや英国紳士は機能的で手ごろな価格でお洒落な服を求め近い将来目にする機会がなくなるかもしれない。緻密な計算のもと手作業で作られた服は市場からどんどん減っていき、いつしか我々が見て憧れた「浪漫」は無くなってしまうかもしれない。そんな一抹の不安はこのブランドによってかき消された。

LUTAYS(2019-)一部WEBより引用
デザイナーはベルギー出身のJean-Baptiste Rosseeuw(ジャン-バティスト・ルソー)氏。現在38歳の若き玄人は「コルテ」や「ボッテガ・ヴェネタ」「ラヴァーブル・カデ」を経て独立し同ブランドを立ち上げた。同氏はフランスのクラシックフレンチに魅了されインスパイアの源になっている。そのラインナップは、フランス空軍のユニフォームをルーツにもつミリタリージャケット「エース」、小説家のエミール・ゾラから名を拝借したカバーオール「ゾラ」、農夫のスモックをアレンジしたプルオーバー「ブーデール」など深いリスペクトを感じるネーミングとなっている。

全てのアイテムがフランス国内の職人の手作業で生産されている為価格が高いのが特徴の一つといっても過言ではない。のちに彼はこのように語っている。
Jean 生産を外国に委託しつつ、フレンチスタイルを語るなんて〝偽りの約束〟ですから、多少高額になったとしても妥協せず、パターンも縫製もすべてフランスで行なっています。フランスらしさの復権こそこのブランドの目的ですから、私の人格や経歴すら、このブランドには持ち込んではいけないのです。ベルギー出身のマルタン・マルジェラは、自身のブランドではベルギーらしいものをつくっていますが、〝エルメス〟ではフランスらしいデザインに落とし込んでいますよね? それと同じことです。
そして同氏はこう綴る。
Jean 〝LUTAYS〟の服は単なるプロダクトではなく、ある種の工芸品です。現代のお客様たちも妥協しない本物を望んでいるのではないでしょうか。フランスのメンズウエアやクチュールにはまだまだ探求すべき点がありますし、私はこれからもそれを追求していきますよ。先ほども言いましたが、私は理想主義者ですから。
いかがでしたでしょうか。
同ブランドを知ってから2年ほど経ちますが実際にモノを見てからすっかりこのブランドの虜となりました。見方によってはテーラーに通ずる部分も多く、日本のクラフトマンシップを大切にする弊社の姿勢と重ねることが出来ました。今後同ブランドがメジャリティになりブランド特有の希少性という部分は減少していきますが、そんな壁は優に超える逸品はいつの時代でも愛されるアイテムになると確信しています。