「三者混」とは、3種類以上の素材を混紡した生地のことを指します。
組み合わせのパターンはさまざまありますが、春夏シーズンでは「ウール・シルク・リネン」の三者混が特に人気です。
それぞれの素材が持つ特性をバランスよく引き出し、単一素材では得られない風合いや着心地を実現できるのが、三者混の大きな魅力です。

• ウールのしなやかさと弾力性
ウールがベースになることで、型崩れしにくく、程よく身体に馴染む柔らかさが生まれます。
• シルクの光沢感と上品さ
シルクが加わることで、自然な艶感と高級感がプラスされ、見た目にエレガントな印象を与えます。
• リネンの通気性とドライなタッチ
リネンならではのシャリ感と通気性が加わることで、春夏でも蒸れにくく、快適に過ごせます。
この三者の組み合わせは、見た目の美しさと着心地の良さを両立する“いいとこ取り”の素材構成とも言えます。

■ 着用シーンとおすすめスタイル
ウール100%ほどのかっちり感はなく、リネン100%ほどのカジュアルさも抑えられているため、
「きちんと見せたいけど、重たくなりすぎたくない」春夏のビジネスや、
ちょっとしたお出かけスタイルにぴったりです。
• 軽快なジャケパンスタイルに
ネイビーやグレージュなどのカラーで仕立てれば、柔らかくも品のある印象に。
• セットアップでリラックス感を演出
上下同じ三者混で仕立てることで、統一感がありながら、抜け感のある大人の装いに。

三者混の魅力は、着込むほどに風合いが増していくこと。
シルクの艶はほんのり落ち着き、リネンのくたっと感が味わい深さを増していきます。
「育てる楽しみ」があるのも、この生地の奥深さです。