皆様こんにちは。
暑さを感じることが増えてきた今日この頃、今年の夏は何を着ようかなどと考えることが多くなってきました。
そんなわけで先日夏用スーツをオーダーいたしました。
まだ仕上がりは届いていないので選んだ生地をご紹介いたします。

William HalsteadのHigh Twist Woolです。
色はメランジ調のネイビー、イギリスらしいカラーですね。
イギリスは曇りが多いなんていう話も聞いたことがあり、まさしくそんな印象の色味です。
目付300/gmsとやや重ためな生地ですが、ハリコシがあり仕立て映えのする生地という前提条件のもと選んだので多少の暑さは致し方なしです。
ただ、強撚糸を使った平織り生地なので春夏には最適な生地であるこであることは間違い無いです。
まず「平織」というのは生地の織り方の一種です。その他に大きく分けて2つ「綾織」「繻子織」と呼ばれる織り方があります。

十字に交差した織り方〈平織〉
平織りはその構造上、糸が交差する点(組織点)が多く糸同士の間に隙間が生まれやすくなります。
そのため、「綾織」「繻子織」に比べ通気性が高く春夏向きの織り方といえます。
反対に、「綾織り」「繻子織り」は糸同士の接点が少なく密になるためオールシーズン〜秋冬向けの生地に多い織り方です。
こちらについてはまた別の機会にお話しできればと思います。

斜めの織り目(綾目、斜文線)が見える〈綾織り〉

交差点のあまり目立たない〈繻子織〉
次に「強撚糸」というのは強く撚りをかけた糸のことです。
糸に強く撚りがかかると単に強度が増すだけでなく、糸自体が細くなっていくので生地が薄く織りやすくなります。
また糸が縮れたような形状になり凹凸が増えるため肌に触れる面積を減らしてくれるので肌離れがよくベタつかずサラッとした肌触りになります。
生地紹介といいながら少々マニアックな内容となってしまいましたがいかがでしたでしょうか。
少しでも皆様のお役に立てれば幸いです。